驚くべき異種間コミュニケーション
今まで、知らなかったことを知ることができるからです。
昨日読んだ本には驚くべき事が書いてありました。
犬や猫、蛇やライオン、鉱物や植物などと会話ができる人がいる、ということはテレビなどで見たり聞いたりしたことがありますが、なんと、アリやゴキブリ、ミミズやハエ達と友情を築く事が出来るという内容でした。
最初は、「そんな気持ちの悪い生き物とは話なんかしたくないよ~」と思いながら読んでいたのですが、だんだんとその世界に引き込まれていってしまい、私も異種間交流ができるようになりたいなあと思うようになりました。
「動物はすべてを知っている」という本の題名なのですが、ただ単に「犬との交流」という我々が想像する単純なことではなく、犬を先生として人間が犬に教えを請うという、本末転倒のありえない驚くべき内容でした。
本の作者はある日、ハリウッド映画によく出る有名な大型の俳優犬を友達から預かる事になったのですが、その日常生活が実に面白いのです。
その俳優犬の扱い方が一枚の紙に記されていたのですが、そこには俳優犬の食事内容、食事時間、ブラッシング方法、入浴のさせ方、運動のさせ方、幼児言葉は使わず、知的な人間に接するように接する事、毎日ためになる本を読んで聞かせる事、と書かれてあったのです。
作者は疑問を感じながらもその指示どおりに、知的な人間に接するように言葉をかけ、本を読み聞かせたのですが、驚くことにすべてを理解したかのように、俳優犬は返事をし行動したのです。
作者が自分の思考や感情を込め英語で話しかけると、俳優犬は鳴き声とパントタイムを合わせた動作で答えるという、異種間コミニュケーションが成り立つという、前代未聞の不思議な体験をしたようです。
もともと作者は「人間が放射する想念はブーメランのように帰ってくる」という「往復運動の法則」や、「動物は人間がその動物に対してどう思っているかを感じ取ることができる」と信じていたことが、俳優犬とのコミニュケーションの成立に役立ったと思われます。
以下は「動物はすべてを知っている」から一部引用しました。
ある日のこと、私は仕事をする気になれない時があった。
心の中で、「今日は俳優犬と一日遊ぼうかな」と思った。
すると、数秒も立たないうちに、俳優犬がドアから喜び勇んで部屋に入って来たのだ。
そして寝室に突進して行ったかと思うと、外出のときにいつも着ているセーター、ジーンズ、ステッキを次から次とくわえてきて私の足元に置き散歩の催促をしたのだ。
俳優犬はどうして離れている私の心の中がわかったのだろうか? 疑問を持った私は犬の精神世界について様々な本を調べてみたがわからなかった。
いろいろ考えた結果、作者は、俳優犬に直接聞くことを思いつきお互いの目を見つめ合うことを始めたようです。
そして俳優犬に、自分が思っている疑問を質問し、その答えを教えてくれるようにお願いしたようです。
何回もチャレンジしていくうちに俳優犬を犬として見るのではなく、今までの先入観を捨て、「人間が犬を訓練するのではなく、犬に人間が訓練してもらう」という試みに挑戦してみることにしたのです。
俳優犬とのコミニュケーションに大成功した作者は、今度は仕事中に部屋に入ってきたハエとのコミニュケーションをとることを思い着いたのです。
犬を先生として人間が教えを請う、という姿勢で心の交流を果たしたのをきっかけに、今度はハエに個人教授として自分を教育し直してくれるように頼んだのです。
ハエにフレディーという名前をつけると、ハエは理解したのか名前を呼ぶと現れるようになり、やがて手を差し出すと手のひらに乗り、指を立てると指に止まるようになり、指を登ったり降りたりリズミカルに遊ぶようになったのです。
まるでペットのように部屋から部屋へ移動するときも舞いながらついて来るようになり、俳優犬のときと同じように言葉を発することなく、想念を発するだけでお互いの心がわかり合える様になったのです。
作者も最初からハエが好きであったわけではなく、私達と同じようにハエは人間に病原菌をばらまく悪玉菌であり、見つけると即刻殺す以外に道はないと思っていた一人でした。
ところが、俳優犬を預かったのがきっかけで、アリやミミズ、ゴキブリや蛇、スカンクなどとの心の交流を果たした結果、部屋に現れたハエとも交流してみようと思い立ったのです。
やがて作者は、異種間コミニュケーションをとおして生き物の外観ではなく、その背後にある「宇宙の心」の表現仲間としての真の姿を見いだし、理解することが出来たようです。
この本は私にとって多くの気付きと、あらゆる命の中にある神の存在や尊厳を知るきっかけになる良書でした。
「動物はすべてを知っているJ.アレン・ブーン著」